10/01/22 00:53

病院の満床について

ここ1週間ばかり伊那中央病院では病床利用率が100%になる、いわゆる「満床」状態が続いています。
入院できる病院において、入退院を調整するベッドコントロールはとても重要です。特に救急業務を24時間対応している場合には、いつ何時重傷者が運ばれてくるとも限らないので、必ず病床をあけておく必要があります。
このため、国が指定する救命救急センターは30床の救急専用病床を用意することが必要とされています。
伊那中央病院は地域救急医療センターをもっていますが、これは国が定める救命救急センターではなく、あくまで伊那中央病院を運営する伊那中央行政組合(伊那市・南箕輪村・箕輪町)が予算を出し合って独自運用している救急センターです。
このため伊那中央病院の救急は、重傷患者を救急部として入院させる病床は決まって持っているわけではありません。
ではどうするかというと、まず救急患者は救急部で診察、検査、初期治療を行い、専門の各外来医師へコンサルティングし、決定した担当科で各病棟へ入院させるという方式をとっています。
その各担当科の病床が満床、つまり受け入れることができない状況にあるというわけです。
本日、上伊那地域の救命救急センターとして10床の救急専用病床を持つ昭和伊南総合病院も満床になり、救急受け入れができないという連絡が各消防署に伝えられました。
これは由々しき事態です。
もともと伊那はとても寒いせいか、冬期には満床状態になる傾向がありましたが、ここ数年はどこかの病院が対応できる状態にありました。しかし今年はになにか違うような感じがします。新型インフルの影響でしょうか、最近増加している循環器系や脳疾患系の患者さんの影響でしょうか、もしかしたらスキースノボシーズンで整形外科の入院が増えたのかもしれません。
それぞれの因子は考えられるのですが、それが複合的に重なり合っているのかもしれません。
それだとすれば根本的解決はすぐには無理ということになります。
ベッド満床になると重症患者の救急車の受け入れはできなくなります。受け入れても初期治療から先に進めないからです。マスコミはこれを「救急のたらいまわし」と言います。
まわすたらいが水で一杯なのに、たらいまわしと言われると、なにか妙な芸を要求されているのかとも感じてしまいますが、受け入れ先が決まらない救急隊、そして患者さんは一大事です。
とは言え病院は入院が必要な患者を退院させるわけにもいきません。
今晩も必死のベッドコントロールが続いています。

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