13/01/17 05:29

2002年2月24日(3)

テロップの前だったろうか後だったろうか、芝生観客席のどこかから「…昌博………ありがとう!!!」(でよかったかな)と声があがった。ここにもまた、仲間の方がいる。なんというか、気持ちがほんわりとする。
(数年後、この声の主とひょんなところでお会いすることになろうとは思わなかった…。)

不思議なもので、自然と人は集まる。
ごくごく自然にMさんとAさん(タケハナオペラのくすのき賞の時にお会いした方)と一緒になる。お二人は初対面なのでそこからの話となる。
横断幕をパドックからはずしてこられたMさん、話しているうちにすこし涙ぐんでいる。

「まだ早いですよう。」

 笑いながら声をかける。でもMさんの気持ちは伝わってくる。
もうすぐ終わる引退レース、自分もひょっとしたら涙が出るかもしれない、そんな思いで出た言葉だったと思う。
・・というよりも、もらい泣きをしないように自分にも向けてその言葉をかけたような気がする。すでにこの時ぐっとくるものはあった。

「それじゃまた(レースが終わったら)ウィナーズサークルのところで。」
そう話して、思い思いの方向へ散ってゆく。

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13/01/12 04:56

2002年2月24日(2)

10Rのパドック時間となる。いよいよ、である。
いろいろ悩んだ末、広く見渡せることが一番と思い、2階のバルコニーから写真をとることとする。

 
ナムラサンクス登場。厩務員さんと稲垣助手さんの二人引きである。

  
整列の号令がかかる。ちょうど真下にある部分から昌博騎手が姿を表した。整列・号令後、そばにいるサンクスへと向かっていく。ちょっと離れたところで稲垣助手さんが見守っている。
パドックを一周し、だいたい騎乗位置と同じ場所を通過するとき、パドックの観衆から声が上がる。
「‥‥、‥‥‥‥、‥‥‥‥‥‥!!!」

はっきりとは聞こえなかったが、声の調子から見て、たぶんそこそこの歳の男性の声。まわりでちょっとした笑い声がおこる。昌博騎手もすこし微笑んだように見えた。多分愛情を込めた野次だったんだろうな、そう思いながらシャッターを切っていた。

昌博騎手は背中を向けて本馬場へと出ていく。こちらも2階のバルコニーを駆けて、ウィナーズサークル脇にある本馬場の入場口へと向かう………間に合った。


いつもと変わらないような感じで、昌博騎手がゆっくりと本馬場に出ていく。背中を追ってシャッターを切る。

芝コースにでて、四コーナー奥の退避所にむけてゆっくりとキャンターにはいってゆく。

見慣れた背中。騎手として最後の背中。


待避所に入ったころ、ターフビジョンに「松永昌博騎手はこのレースが最終騎乗となります」のテロップが入る。映像は輪乗りで背中を向けた昌博騎手。はたから見たらベタではあるのだろうが、その時の自分にはぐっとくる演出だった。

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