18/12/14 00:25

彗星接近中!

一気に気候が変わり、外は雪と氷の世界となりました。
この1週間はずいぶん長く感じました。
皆さんはいかがでしたか?
少し早く更新しようかと思いましたが、規則正しく1週間おきが良いと思うので、今後もそういう方針で行きたいと思います。

ウィルタネン彗星が地球に大接近しています。
夕方の空高く、肉眼でもかすかに見えています。
この写真は12月8日22時53分撮影です。
青緑色が神秘的ですね。これを「翡翠色」と表現する人がいます。彗星特有の色です。
肉眼で見える彗星が来るのは、3年に1回ぐらいでしょうか。
久しぶりの感動です!

ちょうど今ふたご座流星群の時季なので、空を見上げているとシュッシュ!と頻繁に流星が飛び交います。
明るい流星が飛ぶと、ドキッとしますね。

※流星が飛ぶとき「シュッ!」
という音が聞こえることがあります。私は実際に聞いたことがあります。
音の速度は光よりもずっと遅いので、同時に聞こえるはずはないのですが、同時に聞こえました。
天文雑誌にもこの事が書かれていましたが、音が聞こえるメカニズムは謎です。
音ではない何らかの衝撃波のようなものが、鼓膜を震わせるのかもしれません。

話が横道にそれました。
ウィルタネン彗星ですが、北方向へ毎日少しずつ移動し、くじら座からおうし座へ。
最接近は12月16日です。
その頃には「すばる」のすぐ近くに見える予報です。
クリスマスの頃にはぎょしゃ座にいます。

こちらは、上の写真の前日です。
とりあえず「証拠写真」程度。
ちゃんとした機材の準備が間に合わなかったので、望遠鏡の上にカメラを搭載してパチリ。
簡単に撮れたので、翌日は本格的な機材を準備して撮影しました。

使った機材です。
左が最初の日でお手軽な方式、右が本格的な機材です。

この彗星は肉眼で見えるとは言っても、カメラでは見つけることのできない暗さなので、
望遠鏡とカメラを正確に同じ方向に向けて調整しておいて、望遠鏡で彗星を見つけて、それからシャッターを切りました。(左側の機材)
なかなか難しいんですよね。

一番上の写真はモーターで星の動きを追尾できる装置を、ちゃんと調整しておいて追尾しながら撮影しました。(右側の機材)
複雑なシステムで、使いこなすのが大変です。

500mmF4.5という大口径の反射式超望遠を使ったので、大きく鮮明に撮ることができました。
ピント合わせも難しかった。オートフォーカスなんて絶対無理!
天体の撮影はなかなか大変ですが、うまく撮れたときの喜びは格別です。

こちらは「すばる」
西洋名プレアデス星団です。
同じ機材で撮影しました。
青白い星の集団で、これらは誕生して間もない若い星だとされています。
明るい星の周囲にガス星雲がかすかに見えています。
元々はガス星雲が凝縮して星が生まれたと言われています。
私は子供の頃は、すばるを北斗七星と勘違いしていました。
小さいですがひしゃく形をしていますからね。
本物の北斗七星は、あまりにもスケールが大きくてわかりませんでした。
すばるを天体望遠鏡で初めて見たときには、肉眼で見えない星が何十個も見えたので感激しました。

ところで、彗星の何が面白いかというと、
地球に生命が誕生したのは彗星の衝突がきっかけ、という説が有力だからです。
彗星は「汚れた雪だるま」のような物と言われ、氷の塊なので水なんですよね。生命の誕生に必要ないろんな成分も含んでいます。

彗星は太陽の熱でガス状になって膨張するので大きく見えますが、実はごく小さい天体で、何百何千と無数にあって太陽の周囲を回っています。
確率的に地球に衝突するケースも多いでしょう。
太陽系の外から飛んで来て、通過して行ってしまう(二度と帰って来ない)彗星も多くあります。

新彗星には第一発見者から3番目までの人の名前がつきます。
この彗星はアメリカのウィルタネンという人が1948年に発見し、以後5年ごとに帰って来ていましたが、
今回は地球との位置関係がとても良く、肉眼でも見える明るさになりました。

昔は多くのアマチュア天文家が彗星を発見しましたが、今はロボット天文台が活躍していて、ドンドンと機械的に発見するので、アマチュアの活躍の場は少なくなってしまいました。
ロボットが発見した彗星には、その天文台の名前が付いています。
先日は珍しく日本人の藤川さんと岩本さんが新彗星を発見しましたが、太陽にごく近い大変見づらい位置にあって、しかも暗いので私はまだ見ることができません。
どんどん条件が悪化しているので、たぶんもう無理でしょう。
日本人が発見した彗星を見ることができなくて、とても残念です。

さて、この彗星が来る直前の事、
いつも行くリサイクルショップで、とてもラッキーな事がありました!
上の望遠鏡はそのとき買った物なんです。
三脚は別で本体だけなんですが、なんと
カツ丼1食分のお値段でした^^¥

いくら安くてもヘンな物は買いませんが、これは昭和の昔の名品、お宝級でした!
店員は知識がなくて価値がわからず、単に古いからという理由で安値を付けたのでしょう。
もちろんネットで中古相場を調べるでしょうが、商品知識がないためにちゃんとした検索ができなかったのだと思います。

昔の資料を引っ張り出して調べてみました。
昭和50年頃の資料によれば、
本体23000円
ファインダー3800円
天頂プリズム4500円
接眼レンズ2個はそれぞれ
5000円と4000円
鏡筒バンド2500円
合計で42800円。
40年以上前の貨幣価値ですから、これは大変な金額です。
付属していた2個の接眼レンズのうち1個は今まで見たことがないレア物で性能も良く、棚からボタ餅、柳の下にドジョウが二匹でした。

中古品のお値段は通常「古半値の5割引き」
と言われ、つまり新品のときの4分の1ですから、1万円はするはずです。
ネットで調べた相場はもう少し安くて5000円程度でしたが、これは付属品なし本体のみなので、全部セットなら8000円ぐらいかな。
しかもキズひとつない綺麗な品物でした。
ピカピカに磨いてやりました。

ネットでこれの評価を調べてみたら、大変な高評価で、私が入手した物も期待以上に素晴らしい性能です!!
しかも発売当初の初期型なので、外観がレトロ(黒い部分は渋いチリメン塗装)で作りも丁寧です。
昔の職人さんは良い仕事をしていました。

クリスマス前に嬉しいプレゼントでした。
年に1回ぐらいですが、掘り出し物があるんですよ。
しかし今回のは数年ぶりの良い品物でした。

この望遠鏡、筒が短く視野が広く明るいので、彗星を見るのには最適です。
オリオン座の三ッ星が全部視野に入るし、すばるなんか素晴らしく綺麗に見えます。

オリオンの三ッ星は、こんな感じに見えます。
下の方に見えるのはオリオン座大星雲です。
ちなみに、ウルトラマンの故郷とされているM78星雲は三ッ星の左上にあって、この望遠鏡で良く見えます。

望遠鏡は他にも何台か持っていますが、今後はこれが第一線で活躍します。
単なるコレクションではなくて、実用品です。使ってやらないと可哀想。
一生大切に愛用したいと思います。

 

この後、お祝い(?)に道の駅でソースカツ丼を食べました。
美味しいソースカツ丼に具だくさんの味噌汁が付いて、望遠鏡とほぼ同じお値段でした(笑)

トラちゃんも子供の頃は天文学者志望でした。
にゃんこ大学の天文学科を受験する予定でしたが、
当日の朝、寝坊してしまい・・・
やっぱりねぇ(笑)

カテゴリ[ 天体]   コメント[]   トラックバック[0] 

この記事へのコメント

ふたご座流星群、気になっていたのですが、
ピークは昨夜だったんですね?
すっかり忘れていました。
今日は朝からどんよりとした空です(^_^;)

彗星って、こんな色をしてるんですね。
星って全部同じ色だと思っていたので、すばるの青い色や、オリオンの紫っぽい輝きにも感動しました!
え?ウルトラマンの故郷って、実在するんですか?ビックリしました〜(*^-^*)
望遠鏡が、ソースカツ丼とほぼ同じ値段だなんて。
カツ丼は食べたら終わりですけど、望遠鏡は一生もの!
いいお買い物をされましたね(*^-^*)
投稿者: pil   18/12/15 20:00
pil様
コメントありがとうございます。
星の写真の色、喜んでくださってとても嬉しいです。
ふたご座流星群はまだまだ先まで見えますから、ご心配なく。20日頃までは流星が多いと思います。
pilさん、かなり趣味が合いますね
今度私たちのお仲間に入りませんか?
天体望遠鏡は新品を買うと高い(ン十万)ですが、最近は中古品が大量に出回っているので素晴らしい良品が格安で入手できます。
また、知識と技術があれば自分でメーカー品以上に良い物を作る事ができます。
私は親しい友達には、ずいぶんたくさん無償でお譲りしました。
しかし、天体望遠鏡という物はなかなか厄介な品物で、使いこなしていろんな星を見て楽しむまでには、かなりの知識と努力が必要なのですよ。
だから、買ってもガッカリして飽きてしまって、お蔵入り、邪魔なのでリサイクルショップへ売り払う。
そういうケースが多いようです。
でも、楽しみがわかって来ると、本当に素晴らしい物です!!
まあ、天体望遠鏡なんかなくても星の世界は十分に楽しめますけどね。

一般に男性の場合は機械物に凝る人が多いですが、
女性の場合はソフトの分野ですよね。
私は今後そちらの方面の勉強をしたいと思っています。

たとえばカメラ。
花とか鳥とかを綺麗に撮りたい、そう思うのが女性の発想。
ところが、男性は花や鳥よりもカメラのメカそのものに興味があって、使わなくても飾っておいてそれを見ながら晩酌をする、なんていう趣味の人がいるんですよ。(私もそういう人種です)
そのような趣味の物に多大な出費をするとなれば、奥様の反感を買うのは当然の事です。

先日から私は、20年ぐらい前ネットを始めた頃に最初にハマった「レトロ望遠鏡の掲示板」を訪問して、いろいろと書き込みをして昔懐かしい皆さんと交流しています。とても勉強になります。
そこは男性ばかりで、皆さん大学の先生とか一流企業のエンジニアとか、すごいレベルの知識人なのです。
その中で先日から18世紀のドイツの光学器械の話になって、古い資料を調べたところ、フランホーフェルという天才的な人物にたどりつきました。
大学は出ていないが、一介の職人から身を立てて世界的な発明をたくさんしました。光学器械製作だけでなく、天文学者のような高度な研究まで!!
彼の没後150年記念展が、1976年にミュンヘンのドイチェスミュージアム(世界最大級の科学博物館)で開催されたそうです。
今この21世紀でも、第一線で活躍している光学器械ほとんどすべて彼がその基礎を作ったのです。
本当に偉大で尊敬すべき人物だと思いました。
彼の肖像画も見つけました。かなりのイケメンに描かれていましたが(笑)
ドイツは面白そうです!!
機会があれば、いろんな場所を見学したいです。

この分野、カタイ理論的な話ばかりではなくて、柔らかい話も大切だと思います。
人間の感性とか、芸術性とか、一番大切な事ですよね。
星の世界は科学だけではなく、一方では芸術とか感性の世界でもあります。
星の色、星の不思議な配列・・・流れ星の神秘、星座神話。
「ウルトラマンの故郷はM78」って、誰が考えたんだろう?
実際に見てみると、つまらない星なんですよ。
当てずっぽうにしては、実在する天体なので一応知識のある人が考えたんでしょうね。
その由来は?想像すると面白いです。
78という数字のゴロが良かったのかな?

天文の話なので、今日はちょっと気分がノリすぎで、文章が長くなってしまいました(^_^;)
投稿者: ロッド   18/12/15 22:18
肉眼で見える彗星ですか。
きっと、どのあたりにあるかが分からないと探せないですね。
最近眼に自信もないし〜。(*_*;
ふたご座流星群も灯りの少ない所がいいんでしょうね。
でも、2001年(だったかな?)に見たしし座流星群の天体ショーともいえる流星や火球の凄さが目に焼き付いています。
火球が流れると、それまで暗闇だったところが照らされて、見学している人たちの姿が分かったほどです。
もう、あんな流星は生きているうちは無理かな。(^▽^;)
よい望遠鏡に出会えて良かったですね。
一足早いクリスマスプレゼントですね。
価値を分かっている人を待っていたのかもしれません。
投稿者: なっつばー   18/12/17 01:41

なっつばー様

コメントありがとうございます。
この彗星、予報ではもっと明るくなるはずでしたが、ちょっと残念。
一昨日も見ましたが大して変化なしです。
肉眼ではかすかです。それでも何年ぶりかの感激です。

しし座流星群、すごかったらしいですね!
私は残念ながら見逃してしまったんですよ(-_-;)

昨夜は半月だったので見てみました。
こんな良い望遠鏡は珍しいです。
こういう掘り出し物、たまたま店へ行ったときの出会いなので運が良かったんですよね。
前オーナーも結構な天文マニアだったらしく、良質の付属品も完備。大切にされていたようです。
なぜ手放したのか?謎です。


投稿者: ロッド   18/12/17 03:45
きれいな色の彗星ですね。
すばるの青色もきれい♪
星の色が違うのはどうしてなんでしょうか。
赤や白い星もありますよね。

望遠鏡はリサイクルショップを探せ!ですね。
またまたいいお買い物をされました。
彗星発見の話は興味深いです。
ロボット天文台が機械的に発見すると言うのは
天文学の発展にはいいことことかもしれませんがロマンがないですね〜
何でもロボットがやる時代になったら人間は何すればいいんでしょうね(-_-)
投稿者: NEccoSun   18/12/17 21:53

NEccoSun様
コメントありがとうございます。
「テーマが天文のときは気合が入っている」
と言われたことがあったので、今回も力を入れました。
ですが、他の方々にはあまり受けが良くないですね。

写真お褒めいただき嬉しいです。
今回は自分でも良い出来だったと思ってます。
彗星が青いのは、その成分のせいだそうです。
たまに青くない彗星もあります。

普通の星(恒星)の色ですが、赤や黄色や青、これは温度の違いです。
温度が高い星は青く、白く、温度が低い星は黄色や赤です。
薪ストーブの火の色と一緒ですね。

一般に天文マニアの方々は、ネットオークションで望遠鏡を買いますが、私は支払いがネットバンキングなのが嫌なんですよ。
ネットでのお金のやりとりは信用できないので、やらない方針です。個人情報流出・不正侵入が怖いですからね。
ですから、今政府が盛んに宣伝している「キャッシュレス化」も関わりたくありません。

オークションは運営会社に収める手数料や、それに送料もかかりますし。
リサイクルショップは欲しい物がなかなか見つかりませんし、行ってみるまで何があるかわからない。
だから面白いんです。

ロボット天文台による彗星発見。
これはですね、地球に衝突する彗星や小惑星(隕石)を早期発見する目的なんです。つまり人類滅亡を救うための危機管理です。
恐竜が滅亡したのは小惑星の衝突ですから。
そういう事で、最近予算がついてロボット天文台が世界じゅうで活動を始めたというわけです。
しかしベテランのアマチュア天文家は、ロボット天文台の弱点の空域を狙って、しぶとく発見します!
本当に、大したもんだと思います。

地球は大気があるから空中で燃え尽きてしまう物が多いですが、月を見ればわかるように無数の隕石が衝突して穴ボコだらけです。
地球にも穴ボコはたくさんあったはずですが、水と大気があるせいで侵食されてわからない状態になっているだけなんです。
地質調査によって昔の隕石孔が見つかっています。


投稿者: ロッド   18/12/17 23:56


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