15/09/21 21:48

村の匠・蚕玉様

蚕玉様・・・それはわが地区の山の上の大きな岩の上に祀られている祠。

5月、わが地区では春作業のときに蚕玉様の祭りと称してこの祠に代表者が詣でる。

 

昨年の神城断層地震で石垣が中央から前後に割れ、後ろが崩れてしまった。

 

崩れた石はほとんどその付近にあったが、角のひとつが斜面を転落。

それを背負い上げる。

昔ながらのセナカチ(背中あて)とロープで背負うのだが、重い!感覚的に35kgくらい。

 

この急斜面を5〜60mほどだが、とてつもなく遠く感じる。

スパイク付長靴でなかったら上げられなかったかも。

 

崩れた石を探し、これはここか?パズルのように合わせてみるが、なにぶん重さがハンパじゃないので大変。

しかしわが地区の匠たちは大工や土方はお手のもの。職人顔負けの技が光る。

 

だんだん組みあがって最終段階。

 

できた!

隙間のできた目地をモルタルで埋める。

でもここはクルマの来る場所ではない。

セメントや砂、水も道具も全部みんなで数百mの急傾斜を背負い上げた。

 

完成した祠にお神酒をあげ、みんなで記念撮影。

 

蚕玉様、それは100年近く前から50年間ほど主力産業であった蚕飼いの繁盛を祈念したものと思うが、同時にこの場所が大きな岩の上であり、この岩の形が繭の形に似ていたこともあったのだろうか。

その後、岩の下の土が地すべりにより削られ、岩は崖の上に大きくむき出しの状態となり、下部の集落の家に危険があるということでその半分以上が破壊された。

祠のある場所は昔どおりであるが、祠の裏には建立者としてわが祖父の名が刻んである。

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